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ロワール河流域 (2008)

いくつかの点では2008年ヴィンテージは2007年ヴィンテージと共通点が見受けられますが、2008年は生産者の年と言えます。つまりこのような年には生産者たちのノウハウが必須になると言う事です。

アンジュー・ソミュール地区、トゥーレーヌ地区の秋は適度な降雨と気温に後押しされ、幸先の良いスタートとなりました。1月などの他の月は6〜8℃程の平均気温を記録した一方で、驚くべき事に12月は例年よりも低い平均気温4℃を記録しています。 また1月には84mm近い降雨を記録しており、これも例年を上回る数字です。この気候は3月まで続き、4、5月には湿潤な気候になって戻ってきます。この雨は生育サイクルのスタートに良い環境となりますが同時にベト病等の病害にとって好ましい環境でもありました。発芽は4月終わり、25日あたりから始まっています。

開花は遅く6月20日から観測されます。雨は夏を穏やかにし、ベト病の圧力が強まった事から生産者たちの適切な予防が必要になってきました。ヴェレゾンは8月20〜25日の間に観測され、例年よりも少しばかり低い気温でしたが良好な成熟を続けます。 黒ブドウ品種よりも遅い成熟を迎えた白ブドウ品種の出来は良かった一方で黒ブドウ品種は大いに苦しめられました。9月はブドウの成熟の最終フェーズに最適なコンディションに変わり、健康な状態でブドウは収穫されています。 赤ワインはシノン、ソミュール・シャンピニー、ブルグイユで成功を収めています。白ワインの出来は良く凝縮感と酸のしっかりとした熟成に向くワインが出来ています。甘口はブドウの成熟をかなり長い間待たなければならなかった等、難しかった年で数量が限られますが、出来たワインの品質は良好です。

2007年ナント地区の秋は時速110kmと最適な偏西風が記録されています。幸いな事に適度な降水量に加えて360時間を超える豊富な日照量に恵まれました。それに反して270mmの雨と他のロワール地方に比べて低い気温を記録した冬を迎えます。 春になると雨の影響で湿度が高いながらも暖かい気温になりました。2008年のナント地区はフィエフ・ヴァンデアンとコトー・ダンスニーで古典的と言われるとても素晴らしい成功を収めています。いくつかのミュスカでは長期熟成に値するワインが出来上がりました。

中央フランス地区でもとても良いワインが出来た年になりました。この年のワインは奥行きがあり、凝縮感と力強さが感じられます。収穫はアンジュー・ソミュール地区やトゥーレーヌ地区同様に遅れが生じ、9月22日から10月20日の間に行われました。 サンセール、プイィ・フュイッセ、ジャスニエールで特に偉大な成功を収めています。

[参照元: www.vin-vigne.com]